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●反省と課題:GEISAI#12の予告

GEISAI#11で展示した「もへがあらわれた」を追加しました。
「もへ」がネオテニイとして分裂した瞬間を表現した作品です。

今回の展示は壁を作る程の力はないけど露店型の展示を脱却したい
+大きい絵を描いてみたいというふたつの欲望の落としどころとして
F100号1枚+もへのおいたちファイルを展示しつつ
チラシでネオテニイの概念を広告...ということになりました。

ネオテニイラボの活動の目的は、ネオテニイ「もへ」の進化の観察です。
まずは観察者の方々に、ネオテニイの概念を理解してもらわなければなりません。

その上で、脳内の野望としては、
観察者自身の中のネオテニイを発見して頂き、
その方が絵、あるいはその他の表現ができる方であれば、
それらの手段を通してネオテニイを実世界に実体化させて頂き、
同じネオテニイである「もへ」と関係していくことによって
人類の新たな進化の可能性を開いていく...

なんてマッドサイエンティストみたいなことをもくろんでいます。

真面目な話、人の一生は相当短いです。
そして自分の身体は人類の進化の歴史の上で全く重要でない。
研究者になれるほどの能力もない。

でもわたしは人類がどこを目指しているのかを
なんとしても少しでもこの目で見たい。
それを予感すらできずに死ぬのは嫌なのです。

子どもの頃宇宙や未来に憧れた方なら、
自分が生きている間にそれらの果てを見ることも、
宇宙が広がり、生物が進化していく理由も、
知ることができないことに気づき、絶望したことがあるのではないでしょうか。

ネオテニイラボの活動は、その絶望への最大限の抵抗なのです。

この市場原理では無意味な活動を展開するにはアートの力を借りる他はないのですが、
アートである以上、それなりの技術も必要で、残念ながらその点でもへ主はまだ未熟です。

なので、研鑽を重ねつつまずはネオテニイの概念を広めることに努めています。

その意味でたくさんの方が集まるGEISAIは普及チャンスとして大変重要なのですが、
今回は展示の方法を完全に誤りました。

目的(ネオテニイ概念の普及)と、手段(絵)が完全に逆転してしまったのです。

スペースを一枚絵で埋めてしまったことで、その絵に興味を示してもらえないと、
チラシが渡せない&ファイルを見てもらえない

=ネオテニイラボの本来の目的を伝えるチャンスすら得られない...。

しかも相手が外国人だと、チラシも口頭も無理だから、まったく打つ手がない...。

大きな絵に挑戦できたことは、手段である作品のレベルを上げる意味ではいいきっかけでしたが
手段である絵に力点を置くには時期尚早でした。

と、いうわけで、

次回#12ではファイルに誘導しなくても、ネオテニイラボの活動が一目瞭然となるような展示に方向転換します。

今までファイル形態だったネオテニイの活動の記録を作品として
再編集して展示の本体とする予定です。

そのうえで、最新のネオテニイ(にするために、いつも描くのがギリギリになる...)を展示。
チラシは英訳(簡単な文にして自力でなんとか...)も併記。

逆にファイルはGEISAI以外の展示のチャンスを獲得するために、
一般的なポートフォリオのスタイルに改め、品質を向上します。

しかし昨日ギャラリーの方に指摘されて気づいたのですが、
絵画作品として紹介できるような作品がまだ1枚しかないので、ファイルにならない。
よって、まずは同レベルの作品を描きためることからスタートです。

半年でやるにはかなりハードなスケジュールになりそうですが、進化の果てを見ずに死ぬよりはマシです。


2009年3月のGEISAIはネオテニイ元年と言えるように、
「ネオテニイ進化論(仮)」を展開します!
一枚絵で表現できない分、展示の備品もスペースもたくさん必要になるでしょう。
もう少し展示プランが固まったら展示スペースを追加する予定です。

そのためには働かないと...。
朝ご飯も食べないと...。
これ描いている間に洗い上がった洗濯物も干さないと...。

と、ややともすると、どんどん生活に吸収されていく
魂をふくらませてがんばりますのでよろしくお願いいたします。